人生の大学院
~幸福の科学 大学シリーズ~ (#2)
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┃ 2┃Pの書斎より:己心の魔との闘い
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ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ プロフェッサーの金子一之さんのコラムをお届けします。

「魔」とは、悟りを求める修行者を迷わす存在で、悪霊、悪魔などがこれにあたります。心の中に迷いが出た時、自分で引き込むように、その心の波長と同通する霊存在が影響を与えてくるのです。つまり、「己心の魔」とは、自分の心の中に潜む魔のことを言い、人間である以上、誰もが持っているとも言えるものです(※1)。その人固有の「己心の魔」があり、たとえば、名誉心、異性への迷い、嫉妬心、劣等感などです。その意味で、「己心の魔」との闘いは一生続くものでもあって、その都度、この「魔境」を乗り越えていけるかどうかが、人生修行における一種の試験になっている、と言われます。
この「己心の魔」を自覚する方法として、私が意識したことは、自分の過去を振り返ってみて、自分固有の「失敗パターン」を分析することでした。このメリットは非常に大きいものがありました。第一は、大きな失敗に陥らないための予防線を張れること。第二は、その兆候が表れたときに、踏み止まって、考え方、言動を変えることができる点です。
私の失敗パターンは、最初は地道に精進しつつも、成功が現れてくると心に隙ができて、次に大きな失敗に落ち込むというものでした。反省をしながら、これは「慢心」が常に潜んでいるのだなと深く考えるところがありました。それゆえに自分を過大評価せず、常に薄氷を踏むように自戒すると同時に、簡単に出来上がらないように、一つのことが達成できてもそれに安心せず、次なる目標設定を怠らないように心がけました。すると、その振幅はミニマイズされていったように感じています。
己心の魔は、心の傾向性によるその人の限界とも言えますので、スランプや停滞感を感じているときも一種の魔境の中にいると言えるかもしれません。そういうときほど、「凡事徹底」(※2)の精神を大切にしています。心の中に光を充電し、時間をかけてじっくりと自分と向き合えば、どのような己心の魔も乗り切っていけるものだと信じています。
※1『沈黙の仏陀』(第7章)『信仰と情熱』(第3章)『不動心』(第3章)などを参照。
※2『凡事徹底と静寂の時間』『凡事徹底と成功への道』『凡事徹底と独身生活・結婚生活』『凡事徹底と人生問題の克服』などを参照。
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┃ 3┃この感動をあなたに~読書編:『三国志(一)~(十)』吉川英治著(新潮文庫)
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現代ビジネスマンたちの一つのバイブルとして愛読されているのが『三国志』ですが、なかでも吉川英治の作品は、時代を超えた普遍性を楽しみながら学べるという魅力があります。単なる歴史小説に止まらず、現代を生き抜くいくつもの戦略や智慧を見いだすこともできます。
時代は中国後漢の時代の末期、魏の曹操、蜀の劉備、呉の孫権らの英雄たちが群雄割拠し、天下統一をめざして争う物語です。名場面はいくつもありますが、英雄らが活躍するきっかけとなった黄巾の乱を背景として、劉備、関羽、張飛が義兄弟の契りを結ぶ「桃園の誓い」に始まります。三国志のなかで最も悪役に映った董卓の死後、曹操は「官渡の闘い」において天下統一へと近づきます。その天下統一を阻止したのが、劉備、孫権の連合軍による「赤壁の戦い」でした。その後、「魏・呉・蜀」の三国時代を経て、諸葛孔明の差配する時代へと物語は巡っていきます。
現代社会の厳しい人間関係や、信頼を得ることの難しさはもとより、企業の業績を分析して、新たな戦略を立てることの重要性が、さまざまな戦いの場面から学ぶことができます。領土を拡大していくさまは、現代のM&Aを彷彿とさせるほか、部隊の訓練、強化は人材育成に結びつきます。また、敵の姿を模して敵陣に潜むという戦術は、現代の諜報戦にも通じるでしょう。また、曹操、劉備、孫権らのリーダーシップに学ぶ要素も数多くあります。なかでも劉備の人間性は、人々を惹きつける魅力が顕著です。さらに、折々に登場する参謀、策士、なかでも諸葛孔明の書物を学ぶ姿勢から生まれる智謀の数々は、現代の複雑なビジネス戦略への応用が期待できます。
文責:木藤文人
三国志(一) 桃園の巻 (新潮文庫) /吉川 英治 (著) はこちらへ
*** 参考文献 ***
劉備は、大きな木が生えている所の近くに住み、お母さんと二人で筵売りをして身を立てていたわけですが、関羽や張飛と出会って「桃園の契り」を結び、戦いを始めます。そのうちに軍師の諸葛亮孔明を得て勝ち始めて、「天下三分の計」で蜀を立てるのです。このあたりまでが一大ドラマです。そして、蜀は魏と戦い続けるわけですが、魏は国力が蜀の五倍ぐらいあるところだったので、孔明をもってしても勝てませんでした。(中略)
劉備の死後は、劉備の子(劉禅)が跡を継ぎます。(中略)それでも、劉禅の時代だけで四十年ぐらいあるので、ある程度、人材はいたのではないかと思います。建国というか、「創業」は非常に面白いと思いますが、そのあとの「守成」の部分、「事業ないし国家を維持する」という部分については、どこにおいても、たいへん難しかったのではないかと思います。最大勢力を誇っていた魏の国でさえ、司馬懿仲達(魏の将軍)の子孫に国を奪われ、次に晋の国ができています。そういう意味では、長くは続かないでいます。ただ、物語としては「創業」が面白いことは面白いのですが、今は、そういう時代なのかもしれません。
(PP.23-25)
※以上『徳のリーダーシップとは何か 三国志の英雄・劉備玄徳は語る』より抜粋
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