政治とは、この世の現象として現れてくる具体的な活動ですが、そのもとにあるものは、やはり、何といっても、政治哲学、理念、あるいは基本的なものの考え方や価値観です。そういうものが投影されて、現実の政治的な活動になってくるわけであり、その意味で、政治思想、政治哲学というものは非常に大事です。このバックボーンのところが、どういうものであるかによって、現実に現れてくる活動や行動が大きく変化してくるのです。
※以上『政治の理想について』より抜粋

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● 「民族団結法」とは
● 習近平の思想の原点
● 毛沢東の私怨
● 進化する暴力革命
● 見せしめが始まった
● 今、読み返したい この一冊!
報道
今年7月1日に施行された中国の「民族団結法」に関して、アメリカやEUはこぞって懸念を表明した。なかでもEUの報道官は、この新しい法律によって少数民族の文化的、言語的、宗教的権利がさらに制限される可能性があると指摘。そして、国際法に違反する第三国の法律の域外適用に反対するとし、国境を越えた弾圧を非難した。「REUTERS 2026.7.2」
「民族団結法」とは
中国の通称「民族団結法」の正式な名称は、「民族団結進歩促進法」という。この新法は、いわば習近平の政策を法典化したもので「中国の民族政策を法制化し、国内外で中華民族教導意識を強化することを目的とした法律」だ。厄介なのは、中国司法省の次官の口から「国外の違反者も対象とする権利を有するものだ」という発言があったことだ。つまり、中国当局がある行為を、自国の「民族分裂」に関与、あるいは加担したものだと判断すれば、中国人以外であっても法的に責任を問うということ。分かりやすく言うと、例えば言論において「中国の悪口を書けば、日本人であっても逮捕、拘留される」可能性があるということだろう。
習近平の思想の原点
この新法の成立の背景として、やはり習近平の「独裁体制」が、より加速している点も懸念される。1982年、鄧小平によって国家主席の任期は2期10年に定められた。その理由は「毛沢東の独裁がもたらした過ちを繰り返さない」というのが理由だった。後の江沢民、胡錦涛はそれを踏襲したが、習近平が撤廃したということは、中国版マルクス主義の原点、毛沢東の独裁体制への回帰へとつながる。大川隆法総裁は、誰よりも早く習近平の危険性を内外に報じた。『世界皇帝をめざす男』―習近平の本心に迫る―(幸福の科学出版刊)の発刊は15年前に溯るが、まさにその内容は、習近平が研究開発中だという新マルクス主義への傾倒だった。
毛沢東の私怨
習近平が信奉するところの毛沢東だが、「大躍進政策」などの大失策によって数千万人を超える人々を餓死させた。一旦、権力の座を退くも、その欲望は止まらず、まだ、年端もいかない、善悪の判断もままならない紅衛兵を「毛沢東語録」によって染め上げ、挙句の果ては自国の貴重な文化を破壊し、国そのものを崩壊へと導いた。
幼少期、父親に虐待されたトラウマを抱え、鬱積した私怨を「正義による公憤」に偽装した結果と言えるだろう。残念ながら日本のマスコミも、「毛沢東革命」以降の中国の革命の本質を見抜けなかったと、大川隆法総裁は『大川隆法 思想の源流』のなかで述べている。革命の本質は「自由の創出」でなければならないと論じたハンナ・アレントの鋭い指摘がそこにある。
進化する暴力革命
とまれ、マルクスの思想を原点とする共産主義は、一見すると自由や平等を目指して理想を実現するようだが、その本質は排他的、暴力的性質を有している。「共産党宣言」には次のような趣旨のことが書かれている。「共産主義者は自らの思想かつ目的を隠すことを軽蔑している。彼らの目的は、既存の社会状態を武力で覆すことによってのみ達成できると、公然と宣言する。支配階級は、共産主義革命に対して震え上がるがいい。」と。「暴力革命が唯一の選択肢」だと訴えたマルクス、その思想を毛沢東は、「政権は銃口から生まれる」へと進化させた。
見せしめが始まった
すでに中国国内で日本人の拘束が相次いでいるが、一つの〝見せしめ〟だろうか。中国政府が、日本政府から有利な条件を引き出すための〝人質カード〟に他ならない。今後、中国からの撤退を考えている日本企業も、「資産を差し押さえられる」というリスクも大きく、中国国内での経済活動そのものが後退する懸念もある。
今や中国で暮らしているすべての日本人が、人質になったと言えなくもない。そもそも中国政府に媚びを売り、弱腰外交を展開した日本の政治家、とくにその橋頭保となった旧公明党の責任は大きい。かつての朝貢外交のような姿勢を支持した政財界人、経済人が引き起こした事案だといっても過言ではない。もはや遅きに失したと言えるだろうが、対中外交のあり方を根本的に見直す時期だろう。
文責:木藤文人(ジャーナリスト)
今、読み返したい この一冊!
『大川隆法 思想の源流』
―ハンナ・アレントと「自由の創設」―
/大川隆法(著)
/1,980円(税込)
(2020年7月発刊)
〈本文より抜粋〉
「日本のマスコミは『毛沢東革命』以降の中国の革命についても、『みな、革命だ』として、ずっと受け入れてきました。最近ようやく、当会などがかなり反撃していますが、それまでは見抜けなかったのです。丸山眞男などでも見抜けませんでした。(中略)中国の文化革命では、紅衛兵が天安門広場などに集まってワアワア言っていたり、あるいは、習近平氏もさせられていたことがありますが、『下放』といって、良家の子女が田舎のほうに追放されて労働したりするようなことがありました。
一九七〇年代ごろに安保闘争などをやっていた人たちには、毛沢東等が行ったそれらのことは、日本の全学連がやっていたことや、ベ平連が『ベトナムに平和を!』ということでアメリカに反対して、『ベトナム戦争をやめろ!』とやっていた運動と、同じように見えていたわけです。これは、おそらく、中国の革命の本質が、報道によって知らされていなかったことが大きかったと言えるでしょう」
(PP.70-72)
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