第139回 シリーズ『経営と人望力』に学ぶ経営術(4)#2
第3章は、本書のタイトルであるところの「経営と人望力」です。この章の重要なポイントは、ずばり経営者が持つべき人望についてです。「信用」や「謙虚さ」、「相矛盾する能力」と人望力との関係が語られます。従来、古典で言及されてきた「人望」とは違い、現代的視点から述べられている点が新鮮です。
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【クレーム処理】
「クレーム処理は宝の山」と経営コンサルタントの一倉定は言っていました。
しかし、「クレームが、経営的にイノベーションを起こすきっかけになるのだ」ということを、なかなか素直に認められないのです。大きな会社等になると、クレームが社会的な問題になった場合には、トップのクビが飛ぶことも多いので、「どれだけ早くクレームが上まで伝わってくるか」というのは非常に大事なことなのです。
そうしたクレームを上に伝えるのは、簡単なことではありません。とても難しいことです。ただ、そのクレームのなかに「経営改善の種」が必ずあるのです。
※以上『希望の経済学入門』より抜粋
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【トップの責任】
好況時には権限委譲型で組織拡大をしてもよいのですが、不況時にはその反対で大政奉還型がよいのです。そしてトップ一人の責任ということになります。
これからも不況が続きますから、倒産するところはいくらでも出てきます。甘さを排除して、もう一度、責任を負う体制、上に行くほど責任が重くなる体制をつくり、その責任を背負ってこそ、多くの人びとを引っ張っていけるリーダーである、という出発点を確認していただきたいのです。
三百人以下ぐらいの中小企業であれば、仕事はすべて社長ひとりの責任だと思わなければだめです。不況期においては、新規事業等も、社長ひとりがすべての決断をするという取り組みが大事です。新規事業はすべてトップの責任において行うという考え方を持たなければだめです。
※以上『理想国家日本の条件』より抜粋
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編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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