第138回 シリーズ『経営と人望力』に学ぶ経営術(3)#2
第3章は、本書のタイトルであるところの「経営と人望力」です。この章の重要なポイントは、ずばり経営者が持つべき人望についてです。「信用」や「謙虚さ」、「相矛盾する能力」と人望力との関係が語られます。従来、古典で言及されてきた「人望」とは違い、現代的視点から述べられている点が新鮮です。
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【寛厳自在】
「賢いアドバイス」や「判断」、そして「見切り」、あるいは、「理性的な距離の取り方」というか、ある意味での“冷たさ”は要るかもしれません。
子供がいる人であっても、出来のよい子もいれば、悪い子もいるでしょう。出来のよし悪しがあるのであれば、やはり、子供にかける時間にも「見切り」は要るだろうと思うのです。「この程度で見切って、我慢してもらわなければならないな。今後、一生、厚い“手当て”をしてやれるわけではないし、自分の仕事ができなくなったら、一家心中になってしまう」ということであれば、その“低いサービス”でも耐えて強く生きていく道を教えなければいけないわけです。
そういった「厳しさ」と「優しさ」を自在に調整する必要はあるでしょう。すなわち、「寛厳自在さ」です。これを持っていなければいけません。このように、「悟りたる者」としての生き方のなかには、「優しい面」もありますが、やはり、「厳しい面」もあるのです。
※以上『凡事徹底と人生問題の克服』より抜粋
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【共感力】
顔が売れて、モデルになったり、美人女優で売ったりしているような人が、「美人なんか、もう、掃いて捨てるほどいて、そんなことだけでは全然生き残れない」と言っているのを見ると、それ以外の“プラスアルファが要る”のだと思わなければいけないわけです。それは、「隠れた努力」か、周りの人に対する「共感力」のようなものかもしれません。
要するに、チームワークをつくっていけるか」ということが問われるわけです。「周りの人たちが、『この人と仕事をすると、はかどるし、仕事がしやすい』と思ってくれるか、くれないか」という点は非常に大事なところでしょう。最終的には、作品を観てくださる方、それにお金を払ってくださる方、そういう方々からの評価がついてきます。心のなかで強く思っていることは、「以心伝心」で必ず伝わっていくものです。最初は表面だけでもやれるかもしれませんが、「口だけで言っているか。それとも、本心からか。どういうタイプの人なのか」ということは、やはり、じっと見られていると思うのです。
※以上『仏法真理が拓く芸能新時代』より抜粋
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編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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