政治とは、この世の現象として現れてくる具体的な活動ですが、そのもとにあるものは、やはり、何といっても、政治哲学、理念、あるいは基本的なものの考え方や価値観です。そういうものが投影されて、現実の政治的な活動になってくるわけであり、その意味で、政治思想、政治哲学というものは非常に大事です。このバックボーンのところが、どういうものであるかによって、現実に現れてくる活動や行動が大きく変化してくるのです。
※以上『政治の理想について』より抜粋

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● レアアースの驚くべき能力
● 生産量を独占する中国
● 輸出規制で揺さぶりをかける
● 脅威の南鳥島のレアアース泥
● 輸出規制の先にあるもの
● 海洋大国、日本の未来
● 今、読み返したい この二冊!
報道
トランプ政権が、アメリカのレアアース(希土類)企業に、政府において過去最高の投資額である16億ドル(約2,500億円)の投資計画を進めていると報道した。大半のレアアースの生産量を占める中国を見すえて、国家安全保障に不可欠であるその依存度を引き下げるという目的で、供給源の多角化と米国内での生産能力の強化を目指す。「Financial Times Digital Edition 2026.1.25」
レアアースの驚くべき能力
まず今、世界的に注目を集めるニュースソースの一つ「レアアース」の能力に注目したい。レアアースとは、31種類あるレアメタル(希少金属)の一種で、希土類に含まれる。スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、ユーロピウム(Eu)などの17元素は、科学的には似た性質だが、その用途はさまざま。
スカンジウムであれば、自動車やスポーツ施設などのライトとして使われ、従来のハロゲンライトに比べると消費電力は半分、寿命は5倍もある。イットリウムは、強力なレーザーの発振源として利用される。また、ランタンは光学レンズに、ユーロピウムは、郵便の見えない消印の印刷などに使われている。最近では電気自動車(EV)やスマホ、パソコンなどの最先端産業、あるいは軍需産業にも不可欠だと言われている。
生産量を独占する中国
レアアースの生産量は、世界のおよそ68%を占める中国、2位のアメリカが約12%、以下、オーストラリア、タイと続く。日本の自給率はほぼゼロで、輸入量はマレーシアに続いて世界で第2位となっている(2020年※出典:Global Trade Atlas)。
アメリカもその例外ではなく、国防に関わるレアアースの輸入を80%近く中国に頼っている現状に危機感を覚え、脱中国の動きを加速している。一方で、2023年12月、中国はレアアースに関連する技術の輸出を禁止、中国に対して半導体などの先端技術で輸出規制を進めるアメリカを牽制しつつある。
輸出規制で揺さぶりをかける
日本に対しても、中国は年明け早々、レアアースの輸出規制を仕掛けてきた。1月6日、「軍民両用品」の輸出規制厳格化を発表した中国商務部だが、明らかに先般の高市首相の発言への鞘当てだろう。ただ、日本の経済研究所は総じて、あくまでも交渉カードであると分析し、長続きしないというのがおおかたの見方だ。
いくつかの理由が挙げられるが、輸出規制によってレアアースの価格が上がれば、当然ながら他国もその開発に乗り出すとともに代替材料を探すことになる。競争相手ができることは、中国にとって将来的にメリットはない。
脅威の南鳥島のレアアース泥
そのことを象徴するような出来事も起こった。小笠原諸島・南鳥島沖の深海底における希土類泥の採掘試験が始まったのだ。地球深部探査船「ちきゅう」によるこの試みは、レアアースにおける中国一強時代に終わりを告げるどころか、日本が一躍、世界の資源大国になる可能性を秘めている。
南鳥島のレアアース泥は、超高濃度であるのが特長で、かつての太平洋上での濃度の3倍以上、中国の陸上鉱床から採掘するレアアースと比べると20倍以上ある。その量も規格外で、高濃度のレアアースが採掘される最も有望な海域に絞っても、国内需要の約50年分から800年分の量が眠っているという。
た、中国の陸上鉱山で採取するレアアース泥には、大量の放射性物質が含まれており、深刻な環境汚染を引き起こしている。南鳥島の泥には、そうした放射能物質が含まれておらず、環境対策へのコストも削減可能だ。その他にも、南鳥島沖は航空宇宙産業などに不可欠な「スカンジウム」が採掘できる世界唯一の場所だとされ、その埋蔵量は世界供給量の2400年分だとされる。
輸出規制の先にあるもの
もう一つ、中国のデメリットを挙げると、輸出規制が長期化すれば、中国のその他の輸出に大きな影響を与えてしまう。すでに中国はレアアースを輸入する国に転じているが、レアアースを用いたスマホやパソコン、電気自動車などは中国の輸出を支える基幹産業だ。もし、中国以外の国で、それらの生産が滞れば、レアアースを含まない部品を製造・輸出する中国企業の活動に悪影響を及ぼしてしまう。まさに「自業自得」という言葉通り、自国に跳ね返ってくるという状況が生じる。その意味においても、中国は速やかに台湾侵攻など他国への侵略路線を封印し、平和な外交路線へと舵を切るべきである。
海洋大国、日本の未来
日本は、小さくて狭い国土という印象が強いが、国民は改めて日本が海洋大国でもあるということを認識すべきだ。陸地面積はわずか38万㎢にしか過ぎないが、海の領域の面積は447万㎢で、世界第6位にランクインする。その領域には豊かな漁場が果てしなく広がり、EEZ(排他的経済水域)であることから、本来、他国の船(中国船)は立ち入ることができない安全な海。
また、レアアース泥をはじめ、メタンハイドレードや金属資源など、まさに海底資源が眠っている。それらは世界のリーダー国家となるべく、神から与えられたギフトのように思えてならない。今後、レアアースを巡る世界的な攻防に注視する必要がある。
文責:木藤文人(ジャーナリスト)
今、読み返したい この二冊!
1.『この国を守り抜け』
―中国の民主化と日本の使命
/大川隆法(著)
/1,760 円(税込)
(2010年11月発刊)
〈本文より抜粋〉
日本で民主党政権ができたのは、「中国はよい国であり、その中国との友好を促進するためには、民主党のほうがよい」という、経済界のニーズというか、後押しがあったからです。(中略)ところが、今回の事件で、日本が、中国の漁船の船長を拘束し、「裁判にかける」と言った途端、向こうの国家主席が怒って、閣僚級以上の交流をはじめ、レアアースの輸出など、さまざまなものを停止し、さらにはSMAPの公演も中止する等、ずいぶん強硬な態度を取ってきました。
さらに、十月中旬以降は、政治の裏主導と思われる大規模な「抗日デモ」が多発しています。党大会最中には起きるはずのないデモです。こうした中国の対応は、はっきり言って、少し狂っているように見えます。これを見ると、中国は、国際法が通じない国なのだということが、よく分かります。自分の国のなかでしか通用しない論理が、全世界に通じるものだと思っていて、世界についての情報や国際社会の判断というものが、まったく分からない国なのです。国のなかは完全に情報統制ができるので、そのやり方で、よそに対しても同じようにやれると思っているわけです。
(PP.101-103)
2.『イエス ヤイドロン トス神の霊言』
―神々の考える現代的正義
/大川隆法(著)
/1,540 円(税込)
(2020年1月発刊)
〈「トス神の霊言」より抜粋〉
中国は、「共産主義」と称しながら、経済は「資本主義」「自由主義」の部分を入れて、繁栄だけを取って、政治的には共産主義でやろうとしているけど、もう、政治がこれ以上、現状維持だと、経済のほうが駄目になっていく時代に入るので。これからスローダウンしますから。それで、やっぱり、「政治の自由がなければ、経済の自由もない」という、ごく当たり前のことが当たり前に証明される時代が来るから、あの習近平体制は倒れます。(中略)鄧小平が成功したと思う、「ソ連の崩壊のようなことを起こさない。経済だけは自由化して、政治は現状維持」というので、やろうとしている。だから、中国自体が、二つの制度を合体制にして、「修正社会主義」をやってきたつもりであるけれども、これが、やっぱり、「政治を自由化しなければ、経済の自由はありえない」ということを香港が証明することになりまして、結局、中国本体のほうの自由化は進みます。だから、今の体制は必ず敗れる。なぜかというと、今の共産主義政府の信用の担保は、経済的発展だからです。(中略)これだけが、経済成長率が“神の代わり”なのです、中国においては。これがなくなったときに中国は倒れます。だから、自由化せざるをえないでしょうね。
(PP.118-121)
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