第133回 シリーズ『経営者マインドの秘密』に学ぶ経営術(2) #2
第2章は、「人望力の伸ばし方」です。この章で重要なポイントは、経営者に求められる「徳」とは何かを検証し、AIの時代に必要な人材や昔と今の秀才比較、そして、多くの人がついてくる人望力のある大人物になるための条件を学びます。第2章のキーワードから関連する経典を紹介します。
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【人望力】
リーダーになっていく人には、欲望、あるいは強い本能があると述べました。しかし、そうしたなかに、「私欲」の部分をできるだけ抑制し、「公の欲」というか、「公の利益」のために、あるいはみなのために、自分の力を使おうとする人が、一部いるのです。やはり、そういうところは、霊能者でなくても、以心伝心で何となく分かってくるものでしょう。
やはり、「本人が怒りの心のままに言っているのか」、「その言葉の奥に、『他の人たちを生かそう』という気持ちや、愛の気持ち、利他の気持ちが入っているのか」という違いは感じるものなのです。したがって、本来、このくらいはあるだろうと思われる「私欲」の部分を少しでも削り、「利他の気持ち」に置き換えていく修練を積んでいる人は、次第しだいに人望が上がってきます。
※以上『経営と人望力』より抜粋
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【智・仁・勇】
儒教は宗教というより、「学問性」や「道徳性」が非常に強く、新しい特徴としては、霊的な面についての教えが十分ではありませんが、やはり、独自の教えはあったと思います。
「智・仁・勇の三つを合わせて、徳が発生する」という考え方が一つ出てきています。「徳」という考え方はギリシャ哲学的にもありましたが、こちらは非常に中国的に出してきたものです。
中国では、「智・仁・勇。すなわち、智謀があり、民衆を愛する仁の心があり、さらに勇気を持っている、この三つを備えている人は徳がある」という考え方があります。徳のある「君子」をつくっていく教えが儒教だということで、孔子は生涯、君子というものに憧れ続けた人です。
※以上『宗教社会学概論』より抜粋
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編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]
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