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第121回【徳ある経営者になろう】シリーズ「理想の会社の創りかた」-マーケティングを考える(2)-

|第121回 シリーズ「理想の会社の創りかた」-マーケティングを考える(2)- #2

 ピーター・ドラッカーの「マーケティング」における珠玉の言葉をもう一つ。「マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ。顧客を十分に理解し、顧客にマッチした製品やサービスを自然に売れるようにすることだ」。販売するためのマーケティングと思いきや、販売をなくすマーケティングがドラッカー流の考え方なのです。

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 マーケティングというのは言葉としてはよく通りますし、たいていの場合、それを「販売」の代名詞ぐらいの意味で使っている人が多いだろうと思います。「ものを売ることだ」と思っていることが多いのではないでしょうか。

 それでは、マーケティングというのは「広報」なのでしょうか。

 広報の部分もマーケティングではあるものの、やはり、イコールではありません。要するに、「販売促進につながるいろいろな活動は、全部、マーケティングにかかわってはいるけれども、イコールではない」という不思議なところがあるわけです。

「企画がマーケティングか」といえば、そうとも言えないところもあるのです。そのように、「そうであるけれども、そうではない」というところもあって、まるで鵺のように、何だかよく分からないものがマーケティングなのです。

※以上『実戦マーケティング論入門』より抜粋
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 ドラッカーは経営についていろいろなことを言っていますが、抽象概念を使っているため、読んでも分からないことが多いかもしれません。

 分かりにくいけれども大事なものの一つとして、マーケティングに関する言葉があります。彼は、「マーケティングとは販売ではない。むしろ販売をなくすことだ」というようなことを言っているのです。

確かに、これは意味不明で分からないと思います。普通は、「マーケティングって販売することじゃないの?売ることでしょ?」などと思っているのではないでしょうか。
 
 要するに、抽象的な言い方をすれば、「マーケティングとは、むしろ販売をなくすこと」なのですが、言い換えれば、「消費者団体が言うようなことをつかむのがマーケティングなんだ」と言っているわけです。消費者団体というのは、お客様の連合体のようなものでしょう。そこが「ああしろ」「こうしろ」と、苦情として言ってくるようなことをキャッチして、それに対応していくのがマーケティングであり、そうすると「自然に売れるようになる」わけです。そういう意味で、「販売をなくすことだ」というのは極端すぎる言い方ではあるかもしれません。

※以上『仕事ができるとはどういうことなのか』より抜粋
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著者プロフィール
大川隆法 Ryuho Okawa
 幸福の科学グループ創始者兼総裁。
1956年、徳島県生まれ。東京大学法学部卒業後、大手商社に勤務し、ニューヨーク本社で最年少の財務担当オフィサーとして、年間1兆円の輸出入、三国間・国内の外為実務の事実上の責任者として活躍した。帰国後、大手銀行二十行の資金交渉担当役に抜擢される。
1986年、幸福の科学を設立し、日本全国、世界各国に精舎、支部・拠点を展開。日本最大規模の組織をつくりあげた。著者の経営理論を実践し、上場した企業も多く、優れた経営者が続々と誕生している。
編集・執筆:木藤 文人[ジャーナリスト]




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